シンプルで効果的なCX活動のために

NPSは我が社に導入できるか?

Kenichi

NPSを使ったCX改善取り組みには多くのメリットがありますが、その一方で、どんな企業でもNPSやCX改善を導入すればうまくいくというわけではありません。
NPSが多くの知られるようになり、NPSについての情報があちこちに出てくるようになって、

「NPSを使っていいのかわからなくなってきた」


と感じる方も増えています。
ポジティブな評判や導入の成功例を耳にする一方で

「究極の質問は日本人に向いていないと思う」
「日本のお客様はフィードバックに消極的。回答を集めるのが難しい」
「ミステリーショッピングのほうが単刀直入に改善点がわかる」


など、実際にNPS導入の現場体験者の方々からネガティブな声も発信されているからです。

「NPSをわが社に入れたとして、うまく運営できるのかな?」


調べるほどに半信半疑になるのもわかります。

NPSを使ったCX改善のコンサルティングの経験から感じるのは、導入には相性があり、すべての企業ですぐに成功するわけではない、ということです。いくらトップがリードしても浸透に時間がかかる組織もあれば、短期間の間にどんどん改善が進み企業文化が変わったと実感する組織もあります。

【NPS導入 成功しやすい企業】

 ・ トップがCX改善にコミットし、現場にも熱意を持つ人がいる
 ・ 施策の意義や意図を大切にする経営がされている
 ・ 変化を恐れず、むしろ変化を楽しむという企業文化がある。
 ・ 現場の風通しがよく、下から上にものを言える風土がある
 ・ 従業員のIT利用率が高く、顧客のパソコンやスマートフォン利用率が高い
 ・ 従業員が顧客に提供する付加価値が競争力になり得る



NPSに対してネガティブな発信している方々は、導入途中であえなく中止や失敗となったプロジェクトに関わっていた方々でしょう。
その方々の目には「NPSが悪手だった」と映っているのですが、実際には「NPS導入の段取りが悪かった」ケースがほとんどだと思います。

NPSを使ったCX改善で大切なのは、まず結果が出せそうなチームでテスト的に導入し、財務的な改善事例を提示できる事例を作ること。
CX改善の施策に熱意を感じる部署や店舗を募って始める、という方法も一手ですし、改善の効果が出やすいコールセンターや通販・Webサービス部門などから始めるというのも一手です。
コールセンターや通販・Webサービス部門は、フィードバックによって優先改善課題が判明すれば、手順書やUIの修正を通じてほぼ100%の再現性で改善を実装できるので、成果が出やすいのです。

テスト導入で財務的な効果と推進のコツがわかれば、徐々にその輪を広げて全社導入への流れを作ってゆきます。

社風や顧客の属性などが障害となって先に進められない場合はその障害をどう乗り越えるための施策も同時に検討します。CX改善をスムーズに進めるために人事のルールを変更する、といった大胆な施策を実施する場合もあります。

これまで日本の企業でNPSやCX改善がなかなか普及しなかったのは、NPSと日本企業の風土や文化との相性がよくなかった、NPSを通じて判明した課題が明確になったにもかかわらず部署縦割りの壁に阻まれて実効性のある改善がでなかった、という事情もあったでしょう。

しかしいま国を超えた競争環境の中で、企業が成長するために「守るべきこと」「捨てるべきこと」を明確にする経営が求められています。また、日本企業の中でよりスムーズにCX改善を進める手順も明らかになってきています。
世界中の企業が成長のための施策として導入し、実績を上げているこの取り組みを貴社も導入検討するタイミングではないでしょうか。

NPSは従来のCS指標となにが違うのか

Kenichi

NPSを使ったCX改善は従来の顧客満足指標やCSの活動となにが違うのでしょうか。
NPSを導入することで顧客ロイヤルティが向上し、収益・利益が向上するという事実は、従来の顧客満足指標ではできなかったことを可能にする何かがあるということでもあります。

筆頭に上げられるのは「NPSは顧客の購買行動・購買金額と相関が高い」という点です。
従来の顧客満足度指標は財務指標との明確な相関性の説明が曖昧でした。顧客満足度が高まればリピート利用や紹介利用が増えて収益が高くなるにちがいない、ということは想像できますが、なにをどれくらい改善すればどれくらいの効果があるのかまでは説明できませんでした。
その点、NPSはそれらを的確に説明できるスキームを持っています。購買履歴が判明している既存顧客に対してNPSのフィードバックを実施すれば、自社顧客の数字でそれを証明することができます。

「顧客満足度や顧客ロイヤルティを上げる活動を一生懸命やったところで、売上が上がるわけない」


という社内の抵抗勢力や、現場の迷いを払拭してくれる材料が揃っているのは大きなアドバンテージです。



もう一点、見逃せないのはNPSがITツールとの相性がよいという点です。
パソコンやスマートフォンの普及によって、顧客から効率的にフィードバックを得ることができます。また、計測したデータや顧客コメントを社内のパソコンやタブレット端末、場合によっては従業員自身のスマートフォンを使って閲覧する環境が整備されました。

NPSでは定量的な評価と併せて「その点数をつけた理由」を記入してもらうようになっており、この定性コメントが顧客接点の従業員のモチベーションを向上させたり、現場のマネージャーと従業員の共通話題となる、といった効果も認められます。推奨者のコメントだけを抜粋してITツールを通じて提供する、といった使い方もできるのです。



NPSが米国で爆発的に普及した背景には顧客ロイヤルティ指標としての使い勝手のよさにくわえて、向上活動を通じてITツールとの相性のよさ、顧客接点のメンバーのモチベーションを高めやすい仕掛けなどもあったでしょう。

直接的なメリットだけでなく、間接的なメリットも含めて、NPSの導入は様々なメリットがあるのです。


【NPS導入によって期待できるメリット】

1
顧客ロイヤルティの向上を売上・利益の向上施策として設定できる
2
CX改善活動に経営陣・現場すべてがコミットできる
3
CX上の強みと課題、課題の優先度が明確になる
4
フィードバックをもとにマネージャーと従業員の話題・対話が増える
5
従業員間の話題・対話が増え、モチベーションが向上する
6
従業員間の教育・ナレッジ共有が強化される
7
従業員の離職率が下がる

CX改善の取り組みが直接目指すところは顧客ロイヤルティの向上と収益増ですが、NPSを使った活動によって従業員モチベーションの向上、教育の効率化、離職率減といった多くの企業が直面している人事課題まで効果波及している事例を見るにつけ、NPSの持つ潜在的な効果に驚かされます。

近年、CX改善の取り組みが企業文化の変革とセットで語られることが増えている理由も、こうした事例を見るにつけ、納得感があります。

日本でも増えるNPSの導入

Kenichi

顧客ロイヤルティの指標NPSを活用して顧客体験(CX)の改善に乗り出す企業が日本でも増えています。

「□□□□□を親しい友人や同僚におすすめする可能性を0〜10点でお答えください」


親しい人へのおすすめ可能性を問う設問ではじまるフィードバック(アンケート)依頼を受けたことがある、という方は多いのではないでしょうか。
"究極の質問”
と呼ばれるこの設問は、世界的に利用されているNet Promoter Score(NPS)という指標・システムを使ってCX改善に取り組んでいることを物語っています。

NPSは米国のコンサル会社ベイン&カンパニーの中のチームが約10年に渡るフィールドワークの末に発見し、2000年代に活用されるようになった顧客ロイヤルティ指標の名前(Net Promoter Score)です。その指標を使った顧客ロイヤルティ強化システムの名前としても使われています(Net Promoter System)。

顧客にブランド体験や購買体験についてのフィードバックを依頼し、"究極の質問"の回答によって3つのセグメントに分け、推奨者の割合から批判者の割合を差し引いた数字をNet Promoter Score指標とする、というもの。



きわめてシンプルな集計方法ながら、この指標は売上・収益との相関が極めて高い、ITツールを利用した運用がしやすいと評判になり、世界中の企業が利用する顧客ロイヤルティ指標となりました。

「顧客ロイヤルティを数字で可視化できる。しかも計測がシンプル」
「NPSを元に顧客体験改善に取り組めば、財務的成果につながる」


米国ではNPSが知られた当初、企業経営者らがこうした口コミを発信。実際に導入した企業が業績を大きく改善させる事例が数多く報告されて人気が高まり、いまでは株主向け報告書にも利用されるほど一般的な指標として知られるようになっています。

日本でも2010年代から導入する企業が現れはじめ、その数は着実に増えています。
とくにこの数年、NPSを活用して顧客体験を劇的に向上した、財務的成果を生み出したという日本企業の事例が紹介されるようになりました。
日本の市場環境・職場環境にマッチしたNPSの運用ノウハウ・導入の手順が、多くの企業が活用できる段階になったと言えます。

顧客ロイヤルティを経営の軸に据えたい、顧客体験をよりよいものにして、競合との差別化を図りたい、企業や事業をよりよいものにするためになにをしたらいいんだろう・・・・・・と調べるうちにNPSの導入を検討するようになった、という企業のご担当者の方も増えている思います。

NPSを使ったCX改善について不安に感じることがあるとしたら、プロに相談してみてください。多くの不安は解消できると思います。

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Kenichi

お客様の声を上手に活用すれば、企業内の活性化、製品やサービスの改善、顧客ロイヤルティの向上など様々なメリットがあります。

近年、米国で開発された顧客ロイヤルティ計測の手法「Net Promoter Score または Net Promoter System(NPS)」が広く知られるようになり、NPSを活用した顧客フィードバックを集める企業も増えてきました。そして「とりあえずNPSを計測してみたものの、その先どうしてよいのかわからない」という声が多く聞かれるようになりました。

NPSはお客様の声を経営に活かす、シンプルかつ効果的な手法ですが、成果を実感するまでには、考え方や進め方にコツがあります。このブログではそうしたノウハウをお伝えします


NPS®、Net Promoter Score®はBain&Company、Fred Reichheld、Satmetrix Systemsの登録商標です

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